〓〓 「BC出走取消」　の分類（調教師編） 〓〓　　
　　　　　　BC取消⇒分類シリーズ　　

　　7-3BC出走取消事件簿（調教師編）　　
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　BC取消馬があればいろいろな形で連対馬を暗号化し、どんな形で取消馬との役割をさせるのだろうか？　との観点から取消馬の役割分類を推論する。

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　　早見刑事は久しぶりに「出走取消馬の捜査」　に加わった。
　「2016年1月17日（日） 1回京都6日12R　取消」　で起きた事件である。
　
　早速、捜査本部が設置され看板が掲げられた。
　「出走取消 事件（1回京都6日12R）　捜査本部」

被害者（取消馬）　は？

5枠7番エピックウィン取消　小牧 太（Jockey）　沖芳夫（Trainer）
同枠5枠8番は菱田裕二（Jockey）　岡田稲男（Trainer）である。


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今回の事件は容疑者同士がどこかで密会するために姿を見せるのだろか？　
が事件解決の鍵になる。

当日の足取りは基本的に事件のあった日になるので、翌日以降の捜査が大事になる。

捜査本部内で事件の説明、捜査の内容等が話し合われた。

まず捜査の鍵は「1回京都6日12R取消馬」　の流れで次回に起き得る決行時間と決行場所を早く見つけることが最重要課題になる。

足取り捜査内容では、現場に取消馬関連人物の密会があるのかどうかが焦点になっていた。

捜査する人物は４人である。
小牧 太騎手と菱田裕二
沖調教師と岡田稲男調教師である。

通常２人一組での行動になる。
早見刑事は昨年刑事になったばかりの佐倉さきとコンビを組むことになった。

早見刑事は捜査人物対象は２つあると考えていた。

一つ目はジョキー同士（小牧 太騎手と菱田裕二騎手）同枠騎手での密会である。
これは今までのパターンから鉄板的の形で現れていた。

二つ目はジョキーとトレイナー（小牧 太騎手＋沖芳夫調教師）　の同枠での密会である。
岡田稲男調教師は事件との関わりがないだろう、と考えた。

早見刑事と佐倉さきは、一番事件との関わりがある小牧騎手を尾行し張り込みをした。

1月23日（土）1回京都7日は、小牧騎手は現れなかった。
1月24日（日）1回京都8日に動きがあった。

小牧騎手のホテルに沖調教師が現れたではないか？
小牧騎手が宿泊するホテル番号「４枠室7番」　に入り
続いて沖調教師は「４枠室8番」　に入ったのである。

佐倉さきは「４枠室」　でも隣の部屋に入室した沖調教師は関係があるのかしら　と感じていた。

早見刑事が佐倉さきに写真を撮るよう命じた。
佐倉さきは証拠になる写真を数枚写し、二人で捜査本部に帰った。


その現場証拠写真がコレ（表1）である。
この「４枠室7番」、「４枠室8番」　部屋は違うが、4枠続きではあるが連結している部屋同士なのでベランダからでも二人の話は出来るはずである。
しかしこの、「４枠室同士」　状態が確実な証拠になった。

張り込みはいつも地味だが大事な要素である。
この密会現場確認で、事件の大きな足取り、裏づけが取れたのである。

早見刑事は考えた。
この密会には確実に「1月24日（日）1回京都8日３R」　に「４枠室」　が関わるのだと佐倉さきに断言した。

「どういうことなの？　人気がない馬が？　本当に来るのかしら」　とまだあまり事件数をこなしていない佐倉さきは質問をした。

佐倉さきには、果たして「４枠室」　が事件に関わるのだろうか　と疑問点があったからだ。
なぜなら「４枠室」　２頭は 6番人気と 13番人気という人気の面でちょっと　と考えていたからである。
13番人気は間違いなく来ないだろうが、6番人気の馬が、本当に連対馬としての役割分担に加わるのだろうか？
佐倉さきはどうしても合点がいかないようであった。

「人気がない馬が？　本当に来るかしら」　と改めて早見刑事に質問をぶつけてみた。

早見刑事の顔を見て質問すると、少年がかもし出す得意げな瞳の輝きが、一瞬光を本当に出したのではないかというぐらい眩しさを感じた。
それだけ早見刑事には自信があったのだろう。

早見刑事が佐倉さきに確信した証拠内容を説明した。

二人の密会の部屋が小牧騎手が「４枠室7番」
沖調教師は「４枠室8番」　と同じ「４枠室」　であるということ

次に同じ「４枠室」　であっても、小牧 太騎手の馬と沖芳夫調教師の馬が違うことである。
これは何を意味するのかといえば、二人は誰でも疑うことの出来るわかりやすい直接的な密会にはせず、密会を他人に知られないようにするために、わざわざ違う2頭の馬での共演だということである。
これはまさしく周囲の目をごまかすカモフラージュ手法をとってきたのが作為あると判断したからだ。

と一気に早見刑事は自分が再納得するかのように、佐倉さきに話しかけた。

佐倉さきは「なるほど　そういう事なのか」　と頷いた。

「出走取消 （1回京都6日12R）事件 捜査本部」

捜査本部会議で、早見刑事は、「４枠室」　での物的証拠を紹介した。

1月24日（日）1回京都8日３R　
4枠7番　小牧騎手と4枠8番沖調教師が密会していた部屋番号「4枠7番、4枠8番」。

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もう少し時間をかけて事件の成り行きを見守ることにしてみた。
推理の検証とでも言おうか、レースの予想と結末を早見刑事は整理してみた。

違う馬に乗っての同部屋共演だから、間違いなく「4枠」　は連対として動くのだろう。

しかし事件の関連性としては、調教師が事件の重要な手がかりになっている為、過去の事例が少ないことから1着には問題があると感じていた。
連対の軸候補としての立ち回りであろう　と推理してみた。

京都8日３R　11時10分、いよいよレース開始のベルが鳴った。
4枠7番リバーサイドパークはオッズ11.2倍　６番人気であった。
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レースはゆったりとした流れだ。
4枠7番リバーサイドパークは中段の後ろ目の位置取りである。
大体今までと同じレース位置取りである。
前走だけは先行して前目４-５番手に付けて３着の成績だったから、当然前目につけるのかと思いきや、いつもの位置取りであったから少し不安にはなった。
４コーナーを外目に出し、直線追い込んできたが、前とは程遠い離れた位置である。
しかし直線はうまく捌き、前を塞ぐ馬も無く、３-４頭で競い合いながら少しだけ抜け出し２着はしっかりと確保した。
２着の確保はそんなに苦しいものではなく、当然のゴールのように見えた。
１着には1番人気　5枠9番アリアカンタービレ　

だが１着とは歴然とした大きな差 3馬身1/2　も離された2着ではあった。

このことから、はやり１着を取る様なレースはしていなかったのだと思う。
確実に２着を取りにいく役割だったのかも知れない。

これで検証も終わった。
早見刑事の推理通りの結果に終わった。
佐倉さきは、推理したシナリオ通りの結末に「さすが先輩、ステキ」　と心が躍った。

「出走取消 （1回京都6日12R）事件 捜査本部」 　の看板が外された。
事件解決でうれしい反面、捜査本部は解散したのである。
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BC取消馬事件簿　の分類がまた一つ増えた。
書類に 「出走取消の分類（調教師編）」　が追加記入して付け加えられたのである。

佐倉さきは報告書を書きながら、早見刑事とコンビを組んだ日々が懐かしい遠い日のように感じていた。

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　　結果成績

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　　　BC取消馬事件簿　参考資料
　　　4-5 出走取消馬が教える鉄板枠？
　　　5-1 出走取消馬を尾行せよ
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7-3BC取消の分類（調教師編）